みなさん、結婚を決めた理由は何でしょう?
『人間性に惹かれ、ずっと一緒にいたいと思った』
『常に絶やさない笑顔に惹かれた』
『思いやりがあり、やさしい』
『困っているとき、辛いとき、いつも親身になって話を聞いてくれる』
頼りになる存在だと認識したからこそ、結婚に踏み切った方は大勢いると思います。
そして、この人とだったら暖かい家庭を一緒に築ける・・・と。
ですが、出産後、子供ができたとたんに、その気持ちが崩壊してしまうことがあります。
これを『産後クライシス』といい、近頃では社会問題にもなっています。
出産後2,3年後に良く起こる問題ですが、最悪『離婚』にまで達する夫婦が増えています。
では、なぜ多くの夫婦がこのような危機に陥るのでしょうか?
『産後クライシス』を迎える夫婦にはいくつか類似点がありますので、その原因を探ってみましょう。
この記事で分かること
- 『産後クライシス』を迎える原因
- 夫から父親になれない
- 母親になっても妻には戻れない
- 妻の夫への愛情低下
産後クライシスを迎えるまでの夫婦の心情
1 父親という自覚がないまま、父親にならなければならない夫
妊娠、出産は女性である母親の役目です。
妊娠によって、体調不良や、体型の変化、精神的な辛さや、不安。
男性は気遣いができても、なかなか理解しづらいものです。
多くの男性は、『ただ見ているだけで、何も手伝えない、できない』と思っているでしょう。
でも、ただ一緒にいるだけで、女性の妊娠、出産への不安が払拭されることもあるのですが・・・。
子供が産まれたら、その瞬間に夫という立場から父親になってしまいます。
その変化についていけない男性も中にはいます。
また、子供に関しても、自分の子供だという『現実』が無い方もいます。
本能よりも、頭で『自分は父親だ』と認識してからでなければ、行動しづらい傾向があるようです。
そして、日常生活にかかわる仕事は、育児も含めて妻である母親の仕事と結び付けてしまうこともあります。
自分は、仕事をしているのだから・・・。
また、子供が生まれると、どうしても子供中心の生活を余儀なくされます。
妻が、子供に掛かりっきりになり、自分が優先されない、と孤独感を抱いたり、母親と子供の仲に入りこめず、疎外感を抱いたり・・・。
しかし、いざ育児に協力しようとしても、妻のダメだしでやる気を失ったり、泣きぐずる我が子をあやせなくて自信喪失したり。
こういった父親の不満や困惑が積もり積もって、徐々に家庭から遠ざけ、夫婦の不仲ををリードしているようです。
2 妻になれない母親
では、女性はどうでしょう?
女性には、本能的に、『母性愛』というものが備わっています。
妊娠、出産と段階を踏んでいくうちに、『母親』としての自覚が芽生え、そして強さを生み出します。
自分のお腹の中で育み、出産することで、父親には無い、我が子に対しての『現実』を持つことができます。
つまり、男性とは違って母親になる準備は整っているのです。
そして、育児をする上で、毎日の生活が子供中心になり、夫は二の次になってしまいがちですね。
会話も子供中心になり、笑顔も無くなり、結婚前の、
”思いやりがあってやさしい、困っているとき、辛いとき、親身になって話を聞いてくれる”
妻ではなくなっています。
また、子供に手が掛かるためか、慣れてきたからか、夫の前では、身だしなみに気を使わなくなったり、太って体型が変わりすぎた方もいるでしょう。
男性から見ると『女を捨てた姿』と写ってしまいます。
そうなると、家庭では母親であっても、夫からすると『愛する妻』ではなくなってしまいますね。
そして、ホルモンバランスの乱れにより、『イライラしたり攻撃的になる』ことが多くなります。
本人も、なぜこんなにイライラしているのか理解できないこともあるでしょう。
そのイライラを子供にぶつけてしまう方もいらっしゃいますが、大半は夫に向かってしまうのです。
夫の行動にイライラし、一緒にいるだけでも苦痛を感じ、愛情が冷めてしまい、夫婦仲に亀裂を入れてしまいます。
3 家庭内での夫婦
結婚後も、変わらない愛情を持ち続けて相手に接するには、お互いに尊敬し、思いやる気持ちが大切ですね。
しかし、長い間一緒に生活してみると、嫌なことが目に付いたり、イライラしたり・・・。
不満を抱えていると、顔を合わせたときに険悪になりがちですね。
また、子供ができても、夫は仕事や同僚との付き合いで、婚前前と生活はさほど変わりませんが、妻は、育児、家事に追われ、不満や愚痴がつのっていきます。
普段からコミュニケーションが取れている夫婦であれば問題ないのでしょうが、会話が不足している夫婦は、お互いにすれ違い、不満を溜め込み続けてしまいます。
また、顔を合わせても、妻は日ごろの『不満や愚痴』ばかり。
夫はそんな妻を面倒に思い、手を余らせてしまいます。
上記のグラフは、ベネッセ次世代研究所が、『妊娠から3年以内の夫婦の愛情の変化』を研究した調査データです。
『幸せな結婚生活を送っていると思う』と思う夫婦がほぼ同じ割合なのに対し、妻の夫への『愛情』は、妊娠期から半減してしまっています。
ホルモンバランスの乱れもありますが、理由は、
- 育児に非協力的・理解不足
- いらだった気持ちの原因が『すべて夫のせい』と解釈してしまう
- コミュニケーション不足
ということがあげられます。
まとめ
- 『産後クライシス』を迎える原因は産後2,3年の間
- 夫が父親になる準備が整っていない
- 母親になれても、妻として夫と接することができない
- 夫婦間の愛情の温度差
結論
いかがでしたでしょうか?
産後クライシスに陥る主な夫婦の心情は理解できたでしょうか?
産後クライシスは、出産後2,3年の間に起こる夫婦間の『感情のずれ』が原因で起こることが多いですね。
子供が生まれれば、夫から父親、妻から母親になるのは当然ですが、夫と妻としての立場をキープすることも大切ですね。
初めての育児で余裕が無い方も多いとは思いますが、『お互いを思いやる気持ち』が徐々に薄れて、『なぜ私を理解してくれないの』と相手を攻めることのほうが多いのではないのでしょうか?
現在このような状態が訪れている夫婦もいるかと思いますが、子供が生まれても、夫婦のコミュニケーションを図りながら、お互いを気遣う気持ちを忘れずに、『産後クライシス』を乗り切ってほしいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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