産後クライシス回復には夫の気遣いと育児貢献度しだい!?

別れ、離婚の危機は3年の節目ごとにやってくるといわれています。

これは、生理的欲求に影響する、脳内ホルモン『ドパーミン』によるもので、分泌期間が長くて3年が限度だといわれていることに由来します。

近年では、妊娠から3年以内に夫婦の危機を迎えている方が増加し、『産後クライシス』と呼ばれる現象に直面しているといわれています。

結婚して、暖かい家庭を築き、夫婦で赤ちゃんを仲良く育てていく・・・。

そう思っていたはずなのに、現実とのギャップに失望されている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、『産後クライシス』に直面した夫婦の愛情の変化と引き起こした原因を解説し、回復するためのキーポイントをご紹介したいと思います。

この記事で分かること

  • 夫婦間の愛情の温度差と妻の愛情低下時期
  • 女性のホルモンバランスによる情緒不安定の原因
  • 妻の育児に非協力的な夫に対する諦め
  • 産後クライシスを回復するためのキーポイント


妻は夫に無関心!?夫婦間の愛情の温度差 

クライシスとは、英語でCRISIS。

意味は、危機、重大局面、決定的段階、(運命の)分かれ目。

産後クライシスとは、子供の出産後、夫婦関係が悪化し、重大な局面が訪れているということです。

つまり、『夫婦の危機』ということです。

子供が産まれて、幸せいっぱいの夫婦に何が起こっているのでしょう?

じつは、妻の夫への愛情が低下していることが原因にあげられます。

分かりやすくグラフで見てみましょう。

妊娠から3年以内で、妻の夫に対する愛情は74.3%から34.0%と約半減しています。

夫は51.7%ですが、ここに、夫婦間の愛情の温度差を感じますね。

また、東京新聞のアンケート調査では、夫への愛情の冷え込みを62.3%が『ある』と回答し、そのうち、実に9割が産後半年以内から心が離れてしまっている結果となっています。

妻の急激な感情の変化 夫にイライラする妻

なぜ妻は急激に夫への気持ちが冷めてしまうのでしょうか?

主な原因として2つ挙げられます。

  • 妻の体調の変化とホルモンバランス
  • 夫の育児と家事の非協力

1 妻の体調の変化とホルモンバランス

妊娠から出産にかけて、女性はイライラしたり攻撃的になったり、感情の起伏が激しくなります。

下記のグラフのように、妊娠のために体内で増えた女性ホルモンが、出産と同時に不要になるため分泌されなくなり、バランスを崩してしまいます。

ホルモンバランスは、神経にも影響されます。

自律神経のバランスが不調になり、交感神経が優先され、常に気が張った、緊張状態が続き、不安や孤独を強く感じたり、イライラして攻撃的になってしまうのです。

また、出産直後は、体調も万全ではないうえに、夜泣きや、夜中の授乳に追われ、疲労困憊状態です。

この時期の妻を理解し、支えになれないと、精神的な不安や不満の矛先が夫に向い、愛情が冷めてしまいます。

そして、そんな妻の愛情の変化に気づかない夫が多いという結果です。

ただ、女性ホルモンのバランスは、個人差はありますが産後約3ヶ月で正常に戻ります。

2 夫の育児と家事の非協力

近頃では、『イクメン』という言葉が定着し、育児に非常に協力的な父親が増えてきました。

ですが、全ての父親がそうではありません。

妻の夫への不満の第一位は、『育児に非協力、もっと積極的に携わってほしい』が半数以上を占めています。

例えば、夜泣きの赤ちゃんをあやしたり、寝かしつけ、おむつ交換、お風呂は『母親の役目』と思い、手伝おうとしない夫がいます。

仕事帰りに同僚と飲みに行って、夜遅く帰宅することもあるのではないでしょうか?

子供ができたことで、妻の生活は一変してしまいますが、夫は以前と変わらないという夫婦が大半です。

妻は、年中無休であるのに対し、夫は休日を自分の時間に費やしていることもあります。

言い分として、『仕事が忙しい』『仕事で疲れている』『家族のために働いている』と答える方が多いでしょう。

また、子供にどう接していいか分からず、自分から『戦力外通告』を出し、諦めてしまうケースもあります。

そんな毎日を繰り返すことで、妻の夫への愛情は急降下してしまいます。

『産後クライシス』

ここに厚生労働省の調査で、妻の『夫』、『仕事』、『子供』に対する関心度を表すグラフがあります。

結婚までは、彼氏、夫に対する関心が50%以上を占めていたのもかかわらず、出産後、20%以下に急下降してしまっています。

逆に、子供に対する関心度が80%以上を占め、日常生活が子供中心に回っていることを裏付ける結果となっています。

そして、子供が、2,3歳を迎える頃、回復グループと低迷グループに分かれていきます。

低迷グループは、夫婦仲に亀裂が生じ、修復不可能にまで陥ってしまい、いわゆる、『仮面夫婦』や『家庭内別居』にまでこじれてしまうケースです。

最悪、『離婚』という選択をする夫婦もいるでしょう。

ですが、妻の夫への関心度や愛情が回復する夫婦もいます。

この差は、”産後クライシス期にどれだけ夫が妻を支えたかによるもの”とする調査データがあります。

  • 妻の体調を理解し、気遣う
  • 妻にありがとうと感謝の気持ちを伝えられる
  • 夫の育児への貢献度が高い
  • お互いにコミュニケーションをとる

上記の4項目がキーポイントですが、当たり前にできるようで難しいことのようです。

まとめ

  • 妻の愛情低下時期は出産直後から始まる
  • 女性ホルモンによる自律神経の不調
  • 育児に非協力的な夫への無関心
  • 産後クライシスを回復するには夫の支えが必要

結論

いかがでしたでしょうか?

妻は夫よりも思ったより早い時期に、『愛情の冷め』が始まります。

そして、夫が妻の気持ちの変化に気付いていないケースが多いことが理解できると思います。

また、『産後クライシス』は産後半年がターニングポイントといっても良いでしょう。

この間、夫の協力が得られるか否かが重要な鍵となっています。

現在、『産後クライシス』に直面している方も、今から出産を迎える方も、この記事を参考に夫婦でしっかり話し合って、乗り越えてくれることを希望します。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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